【上海発】有力SIerのサイオステクノロジー(喜多伸夫社長)の中国ビジネスが本格的に立ち上がってきた。同社が中国で現地法人を設立してから丸1年。主力ソフト製品の販売チャネル網を構築して売り上げを伸ばしている。ディストリビュータやSIer経由での販売に加え、サーバーメーカーのハードウェア製品に組み込んで出荷する方式も採用。多様なチャネル策を展開することで中国事業のより一層の拡大を目指す。

岩尾昌則董事長
 サイオステクノロジーが中国市場での販売に力を入れるのは、クラスター(冗長化)ソフト「LifeKeeper」とバックアップソフト「DataKeeper」だ。急速な経済発展に伴い、中国ではミッションクリティカルなITシステムが急増。こうしたシステムでは、災害や障害などの発生に備えた事業継続管理(BCM)が重視される。冗長化やバックアップによる迅速なシステム復旧需要の拡大を見越して、サイオスは2009年11月、北京に現地法人設立。販売チャネルを整備してきた。

 北京のSIerの中能華貿(北京)科技や、上海に本社を置くディストリビュータの海拜服実業発展(BSG)、大手SIerのデジタル・チャイナ・インフォメーション・システムなど、およそ15社とパートナー関係を構築している。販社によっては、サイオス現地法人のスタッフが常駐する形で販売を支援。パートナーとの関係緊密化に努めている。また、ディストリビュータを経由して、中国のデルにクラスターやバックアップソフトを納入。デルは、顧客の要望に合わせて、自社サーバーにサイオスのソフト製品を組み込んで販売している。

 販売パートナー向けのセミナー活動にも積極的に取り組む。今年7月の上海を手始めに、南京、厦門(福建省)で開催。10月以降も毎月、定期的に行う予定だ。今後は内陸部でも開くことを検討している。「中国地場のSIerやディストリビュータに向けた販売支援を、これまで以上に強化していく」(中国現地法人の岩尾昌則董事長)と販売チャネルの拡充に力を入れる。

 業績面では、まだ、販促費などの費用が利益を上回る。だが、向こう2年程度で、中国ビジネスの単年度黒字化を目指す。(安藤章司)