マウスコンピューター(MCJ、小松永門社長)は、法人向けパソコンを事実上、再投入した。個人向けパソコンを改良した以前の法人向けとは異なり、ビジネスパーソンの用途に最適な仕様で拡張性の高いデスクトップとノートの6製品を3月から発売。現在、同社の法人向け売上高は全体の20%だが、小規模法人を主なターゲットとして、これを3年間で倍増させる計画だ。

小松永門社長
 MCJは、このほど法人向け新ブランド「MousePro(マウスプロ)」シリーズを立ち上げた。第一弾モデルは、デスクトップ型としてスリムなきょう体の「MousePro-iS」シリーズ2製品、ミニタワーきょう体の「MousePro-i」シリーズ2製品、14型ワイド液晶搭載のノート型「MousePro-NR」シリーズ2製品の計6製品を用意した。

 新製品のうち、iSシリーズはインテルの「Core i3・2100プロセッサー」を搭載し、2GBのメモリ、500GBのハードディスク(HDD)、DVDスーパーマルチドライブを搭載して4万円前後で販売する。ミニタワーモデルのiシリーズは、デュアルコアCPUと4GBのメモリ搭載で、iSシリーズより価格を抑えた。

 金子覚・法人営業統括部マーケティンググループ主任は「小規模企業のなかでも、CADを扱う建築業者などの特定業種に偏らず、一般法人向けでパフォーマンスを求める層へも訴求するため、当社のBTO(受注生産方式)の強みを発揮した製品にした」とアピールする。具体的には、NVIDIAのグラフィックカード「GeForce」シリーズやATX電源(電源ユニット規格)のクラスアップ、HDDの2基搭載など、省スペースながら拡張性の高いパソコンに仕上げた。

 一方、ノートパソコンであるNRシリーズは、「通常はオフィスで使うことを想定」(金子主任)して、14型ディスプレイでインテルの「Core i3-380M プロセッサ」を搭載し、光学ドライブの搭載・非搭載を選択できるようにした。「指紋認証機能も載せ、外出時のセキュリティも確保した」(金子主任)という。

 同社は以前、法人向けと銘打ったパソコンを出していたが、個人向けパソコンの一部を改良した製品で、利用条件を満たせないなどの課題が生じていた。小松社長は「法人向けに適した拡張性の高いパソコンとして、新たに生産した」と話す。法人向けとして、標準で1年間の無償保証(ピックアップ修理方式)から最長5年間の製品保証メニューに対応し、法人向け専門のコールセンターも用意した。

 MCJでは、この法人向けパソコンを直販、ディストリビュータ、インターネットの3ルートで拡販する。小松社長は「いままでは、個人向けの改良版だったため、型番が短期間で変更され、価格も安定しないといったように、管理面などで問題があった」と、とくにディストリビュータの2次店の販売会社経由の拡販を強化するため、売る側の要求を聞いて改善したという。

 現在投入中のラインアップに加え、今後は利用者や販売会社の要望を受け、製品やサポート体制を拡充する方針だ。(谷畑良胤)