日本システムウエア(青木正社長)は、5月11日、2010年度(11年3月期)の連結業績を発表した。売上高は前年度比0.2%増の249億600万円、営業利益は456.4%増の8億2500万円、経常利益は745.7%増の8億1900万円、当期純利益は5億6500万円で、増収増益を達成した。2010年度は「収益体質の強化」を掲げた新中期経営計画の初年度。青木社長は「おおむね計画通り推移できた」と自己評価した。

 セグメント別では、ソリューション事業、システム運用事業、データセンター事業を含む「ITソリューション」の売上高が、前年比2.8%減の161億5500万円、営業利益は238.2%増の1億7900万円だった。金融・保険、情報通信業向けで減収となったものの、主要取引先である製造業の需要が回復の兆しをみせ、インフラ構築も堅調に推移した。

 組み込みソフトウェア開発、デバイス開発を含むプロダクトソリューション事業の売上高は、前年比6.3%増の87億5100万円、営業利益は前年比578.2%増6億4500万円。デバイス開発を中心に需要が落ち込むことを見込んでいたが、組み込みソフトウェア開発が牽引し、セグメントとしての落ち込みをカバーした。

 2011年度(2012年3月期)の連結業績予想は、売上高が前年比0.4%増の250億円、営業利益は前年比0.7%減の8億2000万円、経常利益は前年比2.3%減の8億円、当期純利益は前年比20.4%減の4億5000万円。

 東日本大震災で、第2四半期以降に製造業を中心に影響が出る可能性があることから、前年実績横ばいの業績予想となった。青木社長は「クラウドサービスの利用拡大やスマートフォンの普及が進むなか、顧客のIT投資抑制、開発の海外シフトの動きもあるので、目を離せない状況だ」と話している。

 2011年度の注力方針として「ITソリューション」ではコンサルティングから運用までのトータルソリューションを推進し、クラウド中心にサービス分野の拡大を図る方針。営業組織の再編を行い、データセンター営業を新たに設置した。クラウドは、他社とのアライアンスによってサービスを拡充する。「プロダクトソリューション」では、LSI設計からアプリケーションまでをワンストップで提供するエンべデッドトータルソリューションの提供を加速させる。

 中期経営計画の目標達成に向けて、収益体質の強化に引き続き取り組む。 青木社長は「地震に端を発して、津波、原発問題、風評も加わり、復興には長い年月がかかる。それでも、常に起こる変化に対して、スピーディかつ柔軟に対応していきたい」とコメントした。(鍋島蓉子)