IDC Japan(竹内正人代表取締役)は、2011年の国内ビジネスモビリティ市場産業分野別/従業員規模別ユーザー動向分析調査の調査結果を発表した。調査は、ウェブアンケートで回答を得た18686社のスマートフォンやタブレット端末、モバイルソリューション、モバイルクラウドの導入動向についてまとめたもの。

 回答した企業の14.6%が、すでにスマートフォンを導入し、31.2%の企業が導入に前向きであることがわかった。スマートフォンを導入した企業の18.6%(回答企業全体の2.7%)は、モバイルソリューション(オフィスの自席から離れ、仕事をするときに携帯情報端末から社内の基幹システムと連携したアプリケーションを活用するソリューション)を導入している。スマートフォンを導入した企業がモバイルソリューションの導入を考えている比率は41.2%に達し、全体の6.0%だった。これからスマートフォン、モバイルソリューションを導入しようと考えている企業は、全体の21.2%に達した。IDCは、モバイルソリューションが企業の29.9%まで広がる大きな商機があるとみる。

 スマートフォンを用いたモバイルソリューションの導入とモバイルクラウドの導入は相関関係にあり、モバイルソリューションの導入企業の4割は、モバイルクラウドを利用している。一方で、これからモバイルソリューションの導入を考えている企業は、9割以上がモバイルクラウドを前提に考えており、営業支援や顧客管理、在庫需給管理などを検討している企業が多い。スマートフォン1人あたりの月額通信料金の最適価格帯は2762円~3533円で、モバイルクラウド月額利用料金は490円~533円となった。しかし、すべてを含むモバイルソリューションの最適価格帯は4536円~5152円となり、通信料利用料にクラウド利用料や管理運営費など、1619円~1774円が上積みされている。

 IDC Japanの片山雅弘PC、携帯端末&クライアントソリューショングループマネジャーは、「企業はスマートフォンの導入に意欲的だ。しかし、産業分野でみると、証券や通信・メディアなど導入が進んでいる分野と、そうでない分野に分かれる。また、導入した企業は平均すると4人に1人に支給されているが、昨年から比べると80%以上の社員に支給していると回答した企業の比率が上がっている」と分析する。(信澤健太)

スマートフォン導入率(産業分野別)