東芝と東芝ソリューションは、12月16日、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が行う「フランス・リヨン再開発地域におけるスマートコミュニティ実証事業」の委託先に選定されたと発表した。東芝グループは、今年1月から10月末まで同事業の実施可能性調査を実施し、同社提案の合理性が評価されたため、NEDOから実証事業の委託先として選定されたという。期間は12年1月から16年3月末までで、同事業に関するNEDOの実証事業予算は約50億円となる。

 「フランス・リヨン再開発地域におけるスマートコミュニティ実証事業」は、NEDOとリヨン市が共同で、都市再開発にあわせて新築されるビルにPEB(ポジティブ・エナジー・ビルディング)を達成するための関連技術を導入。情報通信技術を用いた太陽光発電遠隔監視システムや電気自動車充電・カーシェアリングシステム、都市再開発地域内でのエネルギー管理などの仕組みを構築するもの。東芝グループは、実証事業の4分野を、日本側の取りまとめ企業として一括で受託する。

 第一の分野では、都市再開発にあわせて新設されるビルで、太陽光発電設備やLED照明システム、二次電池「SCiB」などの蓄電池システムを導入する。さらに、経済産業省の「次世代エネルギー・社会システム実証事業」の「横浜スマートシティプロジェクト(YSCP)」で同社が導入するシステムをベースとした、BEMSやHEMSなどを構築する。第二の分野では、太陽光発電などの再生可能エネルギーを効率的に電気自動車に供給するエネルギーマネジメントシステムや太陽光発電システムの遠隔監視システムなどを導入する。第三の分野では、家庭内での同実証事業全体のエネルギー消費動向を管理する。第四の分野では、第一から第三の分野で収集したリアルタイムでの情報をとりまとめ、スマートコミュニティの実現を支えるコミュニティマネジメントシステムを導入する。

 東芝グループは、実証事業を通して、都市再開発のなかで需要サイドから供給サイドまでを組み込んだスマートコミュニティに関するさまざまな技術や事業性などを検証していく。