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アンデックス スマートフォン向けクラウド型システムを拡販

2012/02/02 20:06

週刊BCN 2012年01月30日vol.1417掲載

 仙台市の受託ソフトウェア会社、アンデックス(三嶋順社長)は、成長が見込まれるスマートモバイル関連のコンテンツ開発やウェブシステム基盤の提供を強化している。昨年末のクリスマスでは、タウン誌などと共同で仙台市内の観光案内を提供するAndroid端末向けアプリケーションを開発。市の名物イベントである「光のページェント」などを盛り上げた。同社はこのアプリで使ったコンテンツ配信用の基盤を全国のコンテンツ業者にクラウド型で提供するほか、スマートフォンを使った物流向けなどの業務端末システムの拡大を狙っている。

三嶋順 社長
 アンデックスは、三嶋社長が2009年1月に設立。売上高の約8割を受託ソフト開発が占める。しかし、年々減少する受託開発の実状を踏まえて、新規分野としてスマートフォン分野の開拓を開始。仙台市内を中心とするITベンダーらが設立した「みやぎモバイルビジネス研究会」(MiMoS、原亮会長)と連携して、ビジネスの拡大を図っている。

 その一環で実現したのが昨年末のクリスマスで開発したAndroidスマートフォン向けアプリ「せんだいタウン情報S-styleクリスマス限定アプリ」だ。広告・プロモーションのユーメディアとの共同企画で、地元のタウン誌や情報ウェブサイトと連携。「光のページェント」に訪れる観光客に地域の飲食店や観光名所などを知ってもらい、何度も観光に誘導できるような情報発信を手助けした。

 東日本大震災の復興を目的とした企画で、東北工業大学デザイン研究室の堀江政広講師と共同で、アプリのユーザーインターフェースなどをつくった。アンデックスは、アプリ開発と配信するのに必要なデータベースやサーバー連動の仕組みを構築。三嶋社長は「今回実現したスマートフォン向けアプリ開発を実績として、バックヤードのクラウド型システムを全国の観光業界向けに売り込む」という。

 同社はすでに3G対応のAndroid向け物流・荷受け・配送・追跡システム「SMART-Transport 3G Android」という自社システムで導入実績を上げている。三嶋社長は「今までの受託型開発は限界がある。スマートフォン関連で新たな領域に入る」として、ビジネスモデルの転換を急いでいる。(谷畑良胤)
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