NEC(遠藤信博社長)は、4月27日、2011年度(12年3月期)の連結業績を発表した。売上高は前年度比2.5%減の3兆368億円、営業利益は27.5%増の737億円、経常利益は421億円(前年度はゼロ)、当期純損益は1103億円の赤字(前年度は125億円の赤字)で、最終損益は2期連続で赤字だった。

 売上高が微減した主な理由は、パソコン事業会社が非連結になったことと、電子部品やIT機器の開発・販売事業部門がタイの洪水の影響を受けたこと。タイの洪水による売上高への影響は、マイナス200億円とした。

 営業利益の増加には、SIやクラウドなどのITサービス事業やネットワーク事業、社会インフラの構築事業、パソコンや携帯電話の販売事業部門がすべて増益だったことが寄与した。ただし、タイの洪水は利益にも悪影響を与え、利益を80億円押し下げた。経常損失の拡大は、事業構造改革費用として405億円を計上(前年度は105億円)したことなどが響いた。

 主なセグメントの業績をみると、ITサービスは、売上高が前年度比1.6%増の8169億円(全売上高の27%)で、営業利益が84.6%増の395億円。コンピュータやソフトウェアの開発・販売などのプラットフォームは、売上高が0.9%減の3724億円(全売上高の12%)で、営業利益が41.6%減の52億円。プラットフォームは、タイの洪水の影響を直接受けた格好だ。

 今年度の見通しは、売上高が前年度比3.7%増の3兆1500億円、営業利益が35.7%増の1000億円、経常利益が66.3%増の700億円、当期純損益は200億円の黒字とした。ITサービス、キャリアネットワーク、社会インフラ、そしてエネルギー関連事業を注力4分野に定め、このカテゴリのビジネスを拡大し、黒字化を目指す。

 遠藤社長は、今年度に新規事業の創出や、海外事業とエネルギー関連事業を強化するために200億円を投資する考えを示し、「そのうち半分はクラウド関連事業強化のために使う」とした。また、次期中期経営計画について「現在策定している段階。今期の上期の決算発表時には話したい」と説明。構造改革の進捗については、「一段落」と述べた。(木村剛士)

昨年度業績と今年度の見通しを話した遠藤信博社長