韓国RIA(リッチインターネットアプリケーション)ベンダー大手のトゥービーソフトは、日本支社のトゥービーソフトジャパンを今年4月に法人化し、RIA市場の攻略を本格化した。本社の共同創業者である金永玄(キム・ヨンヒョン)代表取締役が日本法人の社長を兼務。日本市場では、同社の戦略「BUX(ビジネス・ユーザー・エクスペリエンス)」の概念の浸透と、これを基軸にした主力製品の販売を強化するために、1年以内に販売パートナーを10社までに拡大する。

共同創業者で日本法人社長を兼務する金永玄氏
 トゥービーソフトは、2000年に韓国で設立されたRIA専門ベンダーだ。日本支社は06年に立ち上げ、崔彰桓(チェ・チャンファン)氏(現最高執行責任者=COO)が支社長に就任。主力の「XPLATFORM」を販売し、国内では大企業を中心に約2万社で稼働中だ。

 同社が提唱するBUXは、調査会社の米ガートナーがRIAに代わるコンセプトとしたUXP(ユーザー・エクスペリエンス・プラットフォーム)のなかでも、企業向けアプリケーション領域に重点を置いた概念。ERP(統合基幹業務システム)やビッグデータ、モビリティなどの開発環境で要求される性能やデザイン要素を最適化し、開発生産性を提供するソリューションだ。

 金社長は「当社に限らず従来のRIA製品群は、デザイン要素に重点を置く傾向があった」といい、それに対して同社のBUXはRIAの既存の概念を覆すという。同社によれば、主力製品の「XPLATFORM」は三つの統合の実現を目指している。一つがワンソース・マルチユース方式のプラットフォーム統合。一度の開発で複数システムのデータをマルチ端末に対応したUI(ユーザー・インターフェース)で動作することを可能にする。このほか、OLTP(オンライントランザクション処理)/OLAP(オンライン分析処理)と定型・非定型データの統合と開発・テスト・検証の開発プロセス統合に関するソフトに進化させる。

 「日本市場のマーケティングを強化する」(金社長)と、全国9万人を対象にBUXに関する市場調査や「XPLATFORM」の定例ワークショップ開催、販売パートナーと共同で付加価値提案の強化を行う。(谷畑良胤)