日本IBM(マーティン・イェッター社長)は、IaaS環境をマネージド(運用)サービスとして提供するクラウドサービス「SmarterCloud Enterprise+(SCE+)」を、8月初旬に発売する。世界各地に配置したIBMのデータセンターと連携するもので、どこからでも同じサービスを利用することができる。グローバル標準化に取り組んでいる企業などをターゲットに据えている。

グローバル・テクノロジー・サービス事業 クラウド・マネージド・サービス担当の熊本義信理事
 日本IBMは「SCE+」を、複数のユーザー企業がIBMのデータセンター(DC)に構築したIaaS環境を共有する「シェアードクラウドサービス」と位置づけている。つまり、IBMのクラウド商材のなかで、グーグルやアマゾンのようなパブリッククラウドサービスに最も近いものとなる。「SCE+」は、今年5月に発表したプライベートクラウド基幹システム「PureSystems」に次いで投入したもので、日本IBMは、今後ユーザー企業のDCを利用する「マネージドプライベートクラウド」と「ホステッドプライベートクラウド」のサービスも展開する。「プライベート」から「シェアード」までの領域をカバーして、クラウドを商材化する方針だ。

 「SCE+」は、サービス提供のためのプラットフォームである。ユーザー企業は、サーバーキャパシティやサービスレベル、ソフトウェア、運用サービスを選択し、サービスを構成することができる。発売時に、米国とドイツのDCを使ってサービスを提供し、利用できるDCを日本(幕張)、南米、アジアに拡大する。ユーザー企業は、世界各地のDCからリソースを選び、どのセンターからも同じサービスを同じ条件で利用することができる。

 グローバル・テクノロジー・サービス事業でクラウド・マネージド・サービスを担当する熊本義信理事は、「『SCE+』は直販するほか、パートナーを通じて販売する」との意向を示す。パートナー展開の一例として、SAPと協業し、「SCE+」をインフラにして、SAPのアプリケーションをPaaSとして提供するサービスを開発するという。(ゼンフ ミシャ)