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米オラクル 新DBとExadataの大幅性能アップを誇示

2012/10/02 20:11

【サンフランシスコ発】10月1日、米オラクル(ラリー・エリソンCEO)がサンフランシスコで開催している自社イベント「Oracle OpenWorld San Francisco 2012」は2日目に入った。この日は、前日に登場したエリソンCEOの公式アナウンスを受け、マーク・ハード社長ほか、幹部が新製品・サービスの具体的な姿を示した。

壇上ではなく聴衆と同じ目線で講演する米オラクルのマーク・ハード社長

 午前中の基調講演には、ハード社長が登壇。ここのところの講演スタンスであるステージ下で話を始めた。「企業のCIO(最高技術責任者)は、イノベーション(革新)をして新しいことがしたいし、年率35~40%も増えるデータの格納場所に頭を悩ませている。当社はこの両面を同時に解決できる」と述べたうえで、マネージド型のPrivate Cloud(プライベート・クラウド)や同社のハードウェアである「Oracle Engineered System」の革新性に触れた。

 プライベート・クラウドについて、ハード社長は「ファイアウォール内でプライベート・クラウドを使えるのは当社だけ」と語ったあと、「昨日はエリソンCEOに言わないでと伝えていたはずだが、当社のプライベート・クラウドは、シンプルでパフォーマンスが高く、オンデマンド型で利用でき、顧客側にあるPaaSのサポートは5分で対応できるというレスポンスの高さがある」と強調。昨日、エリソンCEOが口にしたデータベース・アプライアンス「Exadata」の最新版でインメモリ型の「Exadata X3 Database」については、「データを従来の10倍に圧縮する技術を搭載し、前バージョンに比べて計算速度が100倍に進化した。100倍ですよ、皆さん」と、抑えられない気持ちを露わにした。

 この後行われたプレス向けセッションでは、今回のアップデートに関するポートフォリオを次のように述べた。「オラクルがもつすべてのスタックで、本当にベストなものが揃った。まず、新しいオラクルのインフラが顧客のヘテロジニアス(異機種混在)環境の最適化に貢献する。また、各スタックのベストオブブリードな製品・サービスを『Oracle Engineered System』で統合できるようになった。さらに、性能が大幅に向上し、オラクル・インフラのサポートをオラクルが行うことで、顧客側のサポートが簡単になった。最後に、次世代のクラウド・アプリケーションを出す。顧客は、古いアプリをリプレースしてオラクルのアプリを新たに実装するのではなく、モジュール化されたオラクルのアプリを加えたり、クラウド環境で使ったりできる」と、集約した。

技術責任者のアンドリュー・メンデルソン上級副社長は、新製品の性能のよさを強調

 ハード社長の後、オラクル製品・サービスの技術責任者であるアンドリュー・メンデルソン データベースサーバー上級副社長が登壇。「今回の『Exadata X3 Database』の最新テクノロジーは、スケールアウト型のデータベース向けサーバーが実現したことだ。今、ストレージ業界では、スケールアウト型のアーキテクチャへの変更が進みつつある。それでも、ボトルネックがある。オラクルはこれを解決した」と述べた。

 メンデルソン上級副社長は、エリソンCEOが前日に公表した新データベース「Oracle Database 12c」にも触れた。「ガートナーの調査によれば、『2014年までにプライベート・クラウドを活用する』と回答した顧客は8割近くに上る。逆に、プライベート・クラウドを構築する際には、サーバー統合などでデータベースに関係する課題が散見された」と述べた。

 従来の企業システムは、ERP(統合基幹業務)やCRM(顧客情報管理)などの業務アプリケーション別にデータベースが必要で、システムの増強に伴うデータベースの数は膨大になっていった。そこで同社は「マルチテナント型でコンテナ方式のデータベースにバージョンアップし、一つのコンテナに複数のPluggable Database(プラガブル・データベース)が収納でき、ユーザーが個別にデータベースを管理する必要性をなくした」と、数千のデータベースを共有し、一つのサーバーに統合することでリソースを低減できると説明した。

日本市場での新サーバーの販売方法などを語った富士通の豊木則行執行役員専務(右)

 この日の午後には、昨日、基調講演を行った富士通の豊木則行執行役員専務らが、プレス向けのラウンドテーブルを開いた。ここでも、昨日公表した同社のオラクル技術を統合した次世代サーバー「Athena Server」の話題に触れ、販売方法や日本市場の環境などについての解説があった。

イベント会場の展示場では富士通の「Athena Server」のモックアップが置かれていた

 このなかで、豊木専務は日本市場での販売方法について「富士通と日本オラクルの両社で、それぞれに販売する」と、自社直販や両社のパートナーを通じた販売方法を採るとした。また、「Athena Server」の競合関係について質問すると「日本IBMが提供するUNIX機だ」と語った。(谷畑良胤)
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外部リンク

日本オラクル=http://www.oracle.co.jp/