こうした情報端末管理の課題を改善する手段として、市は「Oracle Sun Ray」システムの採用を決定し、オラクルのx86サーバー「Sun Fire X4170 M2」でシンクライアントのサーバー基盤を構築。共有データの保存と複製によるバックアップ用途に、ユニファイド・ストレージ製品「Sun ZFS Storage 7320 Appliance」を導入した。
「Oracle Sun Ray」システムは、オラクルのシンクライアント端末「Sun Ray 3」と、Windows環境をサーバーに統合・リモートで管理する「Windows Server Remote Desktop Services」を連携させるサーバー基盤「Sun Ray Software」で構成される。廿日市市は、システムの採用・稼働開始にあたって、(1)端末の低い故障率、高いセキュリティ、省電力性、静音性、(2)OSやソフトウェアのバージョンなどの統一、標準化による容易な管理、(3)端末の高速起動やサーバーの高いパフォーマンスによる業務効率の向上――などの点を高く評価した。
システムの導入プロジェクトは、廿日市市の情報システムに精通するエネルギア・コミュニケーションズ(エネルギアコム)が担当。業務効率を向上させる豊富なノウハウを活用して、廿日市市の「Oracle Sun Ray」システムの導入を実施した。また、日本オラクルはシン・クライアント基盤の構築と運用について助言し、プロジェクトの円滑な推進をサポートした。
日本オラクル(遠藤隆雄社長)は、オラクルのシンクライアント基盤「Oracle Sun Ray」システムが、広島県廿日市市(眞野勝弘市長)の出先機関を含む全庁規模で、職員が利用する既存PCに代わる端末として採用され、稼働を開始したと発表した。