通信機器開発のルートレック・ネットワークス(佐々木伸一社長)は、農業向けのM2M(マシン・ツー・マシン)活用型システム「ZeRo.agri(ゼロ・アグリ)」を開発した。ルートレック・ネットワークスのWi-Fi子機とM2Mクラウドを組み合わせたM2Mプラットフォーム「ZeRo」を用いて、明治大学の黒川農場が研究を進める環境保全型農業である養液土耕栽培を支援する。

 「ZeRo.agri」は、水耕栽培と土耕栽培の折衷農法である養液土耕栽培を支援するシステム。施設内の日射量や温度、湿度、土壌監視のEC(電気伝導率)値などのセンサ情報と作物の育成との関係をM2Mプラットフォーム上で時系列に分析・調査。必要な肥料を必要な時期にだけ供給することで、肥料コストを下げるとともに、環境に排出する肥料を減少させる環境保全効果を狙う。

明治大学黒川農場の風景

 ルートレック・ネットワークスは、明治大学黒川農場との共同研究の成果を踏まえて、2013年3月をめどに外販をスタート。「ZeRo.agri」関連事業で、今後3年間で4億円の売り上げを見込む。

養液土耕支援システム「ZeRo.agri」

 養液土耕栽培は、発祥地のイスラエルをはじめ、フィリピンの花卉栽培、マレーシアの高設イチゴ栽培、タヒチでのブドウ栽培など、高品質で収益性の高い栽培法として評価されている。

 中山間地域が国土の約65%を占める日本で養液土耕栽培を活用することで、灌水施肥の自動管理の下、トマトやキュウリ、アスパラガス、セロリ、ナスなどの農作物の高効率・高品質な持続生産が、少人数の農家でも可能になる。