翻訳サービスのアラヤ(中嶌重富代表取締役)は、ITや精密機器、産業機器などに組み込む多言語翻訳サービスで業績を伸ばしている。製造業の多くがアジアをはじめとする成長市場への進出を加速させるにあたり、以前は英語のみの表示だった機器を、多言語での表示に切り替えられるようにするケースが増加してきた。アラヤでは製品に組み込む多言語モジュールの翻訳に力を入れてきたことが評価されている。2011年12月期の売上高は16億円余りだったが、今後3年で年商20億円超えを視野に入れる。

中嶌重富 代表取締役
 製造業向けのビジネスでは、いわゆる取扱説明書など紙ベースの翻訳案件が多かったが、ここ数年はオンラインヘルプや組み込み型などデジタルベースの案件が増えてきた。直近の翻訳サービスの売上構成比を見ると紙とデジタルが半々の比率まで高まっている。とりわけ、iPhoneに代表されるような“分厚い従来型の取扱説明書を一切添付しない”UX(ユーザーエクスペリエンス)重視の設計が広がりつつあり、「多言語UXの設計やデザインのコンサルティング需要も増えている」(同)そうで、長年、組み込み向け多言語翻訳で培ってきた同社のノウハウが生きる場面も増えているという。(安藤章司)