日本オラクル(遠藤隆雄社長)は、2月4日、マツダ(山内孝会長社長兼CEO)が、新車の企画・開発から生産まで、すべてのプロセスをデジタル技術によって実現する「マツダデジタルイノベーション(MDI)」システムのサーバー群を、OS「Oracle Solaris」を搭載した「SPARC T4」サーバーで刷新し、稼働を開始したと発表した。

 マツダは、1996年に「MDI」を開始し、3次元のCAD、CAM、PDMなどのITツールを駆使して自動車の設計・開発・製造を強化してきた。しかし、システムの進化に伴って、リソースの配分と利用効率、性能、運用コストなどの課題が顕在化。とくに、ITツールごとに導入していたサーバーのCPUやメモリなどのリソースが不足し、性能が低下する一方で、使用頻度が低いサーバーではリソースが十分に使用されていなかった。また、30台のサーバーで構成されていた「MDI」システムでは、電気代や運用管理工数などの運用コストも増加傾向にあった。

 そこで「MDI」システムのサーバー群30台のうち25台を入れ替え対象とし、アプリケーションの本番稼働用に「SPARC T4-4」サーバーと「SPARC T4-2」サーバーそれぞれ1台、アプリケーションの開発・保守や事業継続・災害対策用に「SPARC T4-2」サーバー1台の計3台に統合した。また、25台のサーバーで動作していたミドルウェアとアプリケーションを3台の物理サーバーに統合するために、オラクルの仮想化技術「Oracle VM Server for SPARC」を選定した。

 マツダでは、最新の「SPARC T4」サーバー3台で、「MDI」システムのサーバー群を仮想化・統合したことによって、最大約3500ユーザーが使うPDMツールで、応答性能が低下することなく、応答時間も従来の約半分に改善した。また、運用コストを約40%削減、サーバーの月間消費電力を75%削減したほか、サーバーを格納するラック数が12本から1本に減った結果、占有床面積も90%削減した。さらに、今後4~5年先までのデータ量の増加、MDIシステムの進化・利用形態の変化にも柔軟に対応するサーバー基盤を確保した。