セイコーエプソンの販売子会社であるエプソン販売(平野精一社長)は、プロジェクター市場で18年連続国内シェア1位を誇る。ビジネスプロジェクターの分野に限ってみても圧倒的な競争力をもち、近年、シェアをますます拡大している。

柳田貴之
販売推進本部VP MD部長
 2012年度の国内ビジネスプロジェクター市場全体の販売台数実績は19万7000台で、富士キメラ総研の調査によると、同社の市場シェアは56%。前年度比で約6%の伸びを示している。8月には、ローエンドモデルである実勢価格10万円以下の製品を新たに5機種発売し、ユーザーのニーズに幅広く応えるべく製品ラインアップを拡充した。今年度の国内市場規模は22万台弱と見込んでおり、こうした取り組みをベースとして、シェア60%を目標に、拡販のための取り組みを進めている。

 ビジネスプロジェクターの分野で同社がとくに力を入れているのが、電子黒板機能を装備しているインタラクティブプロジェクターの領域だ。投影した映像に電子ペンで書き込みができ、会議やプレゼンの効果、効率の向上が期待できるという。昨年12月に発表し、今年から販売を始めたビジネス特化のインタラクティブプロジェクター「EB-1410WT」は、初年度4000台の販売を見込んでいるが、目標達成に向けて、順調な売れ行きを示しているという。

 同社の販売エリアは大都市圏で、一部は直販で販売しているが、中心となるのは、ディストリビュータ、事務機ディーラー、SIerなどの販売パートナーによる間接販売だ。柳田貴之・販売推進本部VP MD部長は、「案件の単価アップだけでなく、販売パートナーのビジネス領域を広げてもらうために『EB-1410WT』を積極的に活用していただければ」と話し、「EB-1410WT」が、パートナーのビジネス拡大にも貢献する戦略的な製品であることをアピールしている。

 機能面の特徴は、壁掛けやホワイトボードとの一体化など、多様な設置方法に対応しているのはもちろん、電子ペンで書き込んだアイデアを議事録として無線LANで手軽にサーバーに転送・保存できるほか、タブレットやスマートフォンからの転送データもスピーディーに取り込むことができる点だ。さらに、マイクロソフトOfficeとの連携機能により、ペンツールなどをインストールしなくても、ExcelやPowerPointの資料に書き込みができる。書き込んだ情報は元のアプリケーションのファイルフォーマットのまま保存して再利用が可能で、ビジネス向けの機能が充実している。(本多和幸)

マイクロソフトのOfficeアプリケーションに設定なしで書き込み、そのままのファイル形式で保存もできる