GIS(地理情報システム)サービスを手がけるAgoop(柴山和久社長)と日本マイクロソフト(樋口泰行社長)は、ビッグデータ事業で協業した。Agoopがスマートフォンのアプリケーションから収集した流動人口データを日本マイクロソフトのクラウドプラットフォーム「Windows Azure」で処理し、クラウド型サービスとして流通事業者などに提供する。今年中に国内で100社のユーザー企業を獲得して事業基盤を築き、来年からはグローバルで展開することも検討している。

Agoop
柴山和久
社長
 流動人口データは、ユーザーの同意を得て、Agoopが提供するスマートフォン向けアプリケーションによって測定した位置情報をもとに算出したもの。総務省統計局が行う国勢調査などによる静的な人口データと異なり、特定の時間や地点での人の流れを把握し、飲食店の出店計画や自治体の都市計画に生かすことができる。さらに、流動人口データを小売店のPOSデータと照らし合わせて、エリアマーケティングの正確性の向上に結びつけることも可能だ。

 Agoopと日本マイクロソフトは、システム構築やデータ提供に加え、情報分析を踏まえてどんな経営判断をするべきかといった業務コンサルティングも提供して、広い範囲でデータ活用を支援していく。「出店戦略を立案する飲食チェーンやスーパーマーケットの運営者だけでなく、動的な人口情報を観光サービスの開発・改善に生かしたいという旅行代理店にもサービスを提案していく」(柴山社長)ことで、ユーザーの獲得につなげる。

日本マイクロソフト
梅田成二
業務執行役員
 2015年からは、グローバル展開も視野に入れている。日本マイクロソフト ビジネスプラットフォーム統括本部 統括本部長の梅田成二業務執行役員は、「マイクロソフト本社の技術トップがAgoopのデータに注目していることもあって、ぜひ海外でもサービス化したい」と、意気込みをみせる。Agoopの親会社であるソフトバンクやマイクロソフトのリソースを利用し、将来、米国やアジアでも流動人口データを提供し、グローバル規模で共同ビジネスの拡大を図る。(ゼンフ ミシャ)