プラネックスコミュニケーションズ(PCI、中林千晴社長)は、無線ネットワーク機器の商品開発に力を入れる。スマートデバイスの普及で、インターネット接続を簡単に行いたいというユーザーが増える傾向にあることから、使いやすさを追求した製品を提供すれば、差異化を図ることができると判断して、製品の企画・開発・検証体制を増強した。

中林千晴
社長
 今年1月にトップに就いた中林社長の方針で、無線ネットワーク機器の商品開発に力を入れている。中林社長は、日本IBMやシスコシステムズでマーケティング業務に携わった後、2012年6月にPCIに移籍し、副社長と企画開発部長を兼務していた。PCIは、もともとネットワーク機器の開発・販売を得意にしているが、「企画・開発体制が若干弱かった」(中林社長)ことから、体制を徐々に強化してきた。営業スタッフを減らし、製品の流通を担う販売パートナーも絞って営業部門を一時的に縮小する代わりに、製品企画・開発体制を増強した。全従業員のうち、企画・開発・検証業務に従事するスタッフが占める比率を、以前に比べて約2倍にしたという。

 中林社長は、方針転換の成果として、コンシューマ向けでは無線LAN中継機の「忠継大王」、ネットワークカメラ「カメラ一発!」の商品化を挙げる。「商品化するうえで重要視しているのが、『簡単・楽しい・便利』。従来の製品以上にこの三つのキーワードを大切にしている。販売は順調で手応えを感じている」(中林社長)。これまでのPCI製品にないようなユニークな商品名はこのコンセプトの一環だという。

 一方、法人向け製品は、これから商品化する予定だ。「M2Mソリューションを構築するためのネットワーク機器の需要は高いが、少ない消費電力でコンパクトなネットワーク機器が自社・他社製品を問わず現時点ではまだない。およそ2年前から研究開発を進めている」という。法人向けでは「IoT(Internet of Things)」をテーマにした製品開発に力を入れる」と、中林社長は意気込みを示している。(木村剛士)