クラウドサービスを手がけるインターネットイニシアティブ(IIJ、勝栄二郎社長)は、コストメリットや拡張性といったクラウドの利点をオンプレミス型で実現するシステムの販売に乗り出した。ネットワーク機器やサーバーなど、ITインフラのディストリビューションを事業とするネットワンパートナーズ(齋藤普吾社長)と手を組んで提供している。金融機関など、社内ポリシーの縛りがあって、システムを「クラウドに出せない」企業をターゲットに提案している。IIJのクラウド基盤との連携もできるようにして、オンプレミス型システムをツールに、クラウド利用につなげる。

鈴木透
課長
 システムは、サーバーやストレージ、ネットワーク機器、仮想化ツールを統合的に提供するもの。ネットワンパートナーズは、機器の検証やカスタマイズなど、SI(システム構築)の部分を、自社の技術サポート体制を活用することで、納期を短縮するとともに、納入のコストを抑える。それによって、IIJが、手組みのシステムよりも低価格で、しかも柔軟に拡張することができるといった、あたかもクラウドのようなメリットを訴えながらシステムをユーザー企業に提案し、クラウド提案では受注に至らなかった企業に対してもシステムの提供が可能になると踏んでいる。

 IIJの鈴木透・ソリューション本部エンタープライズソリューション部基盤ソリューション開発課長は、「ネットワンパートナーズといっしょにサポートを提供することで、案件を獲得したい」という。

統合型市場が活況

 調査会社のIDC Japanによると、サーバーやストレージなどを組み合わせた「統合型システム」の国内市場は、活況を呈している。多くのSIerが統合型システムの提案に注力しており、市場は2013年の320億6600万円から18年には1233億7700万円に成長すると予測している。そんななかにあって、IIJは「オンプレミス型クラウド」の提案に力を注ぎ、市場開拓に結びつけようとしている。

 鈴木課長は、「ある程度、IIJのクラウド基盤に合わせてシステムをつくっているので、システム利用の延長で、クラウドを使うこともできる」と説明する。オンプレミスとクラウドを連携することによって、ハイブリッド利用のニーズに応えていくという。(ゼンフ ミシャ)