デル・ソフトウェア(中村共喜社長)は4月16日、国民健康保険中央会(岡崎誠会長)がデル・ソフトウェアのバックアップ・リカバリソフトウェア「NetVault Backup」を採用し、介護保険と障がい者総合支援システムの物理・仮想サーバー・約1000台のバックアップ環境を強化したとの事例を発表した。

 国保中央会は59年に設立し、12年から公益社団法人に移行した。国民健康保険事業と介護保険事業の普及、健全な運営と発展を担い、社会保障と国民保健の向上に寄与することを目的に、全国47都道府県に設立されている国民健康保険団体連合会(国保連合会)を会員として組織している。

 国保連合会は、国保事業の実施者である保険者を会員として、診療報酬の審査支払業務・保健事業・国保事業の調査研究・広報活動に加えて、介護報酬の審査支払業務と介護保険サービスの相談、指導、助言(苦情処理)業務、障がい者福祉サービス費の支払業務なども行っている。その事業の一環として、介護保険審査支払等システム(介護保険システム)と障がい者総合支援給付支払等システム(障がい者総合支援システム)を運用している。

 この2つのシステムは、いずれも国保中央会が全国標準システムとして開発し、全国の各国保連合会が運用してきた。10年には、運用の効率化、更改コストの削減、データのセキュリティ向上を目指し、一拠点集約化プロジェクトを始動。システム構築後に国保連合会の業務処理で性能と運用を確認する連合会運用試験が実施され、その後国保連合会と共同運用センター間のネットワークの通信レスポンスを確認する連携試験や性能検証などを経て、14年5月から本稼働している。

 また、東日本大震災の経験からバックアップの二重化対策を実施。共同運用センターからそれぞれの国保連合会の拠点へレプリケートさせたデータを隔地保管することで、何があってもデータを損失させないというバックアップデータの二重化を実現した。

 旧システムは物理サーバーで稼働していたが、一拠点集約化システムでは仮想サーバーを採用していることから、仮想サーバーのバックアップも考慮することも必要となった。そこで、機器更改のタイミングに合わせて、バックアップ・ソフトウェアのリプレイスを検討。介護保険システムと障がい者総合支援システムのバックアップはオフラインバックアップであり、バックアップ要件としてとくに複雑な仕組みは採用していないものの、今回の機器更改で、「仮想サーバー(VMware vSphere)のバックアップ」、「仮想テープライブラリの導入」という、2つの新しいアーキテクチャを採用。国保中央会では、機能面、価格面、サポート体制などを総合的に検討して、最終的に「NetVault Backup」の導入を決定した。

 フルバックアップの場合で、1国保連合会あたりのディスク容量は約15TB(テラバイト)。共同運用センターでは数百台の仮想サーバーが稼働しているが、バックアップが時間内に終わらないといった問題もなく、安定稼働しており、導入もとくに問題なく予定どおりに完了したという。

 サポート体制については、「NetVault Backup」の5年間の長期保守サポートが提供されたことで、機器更改のタイミングに合わせたソフトウェアのバージョンアップが可能となった。これにより2-3年ごとに必要だったバージョンアップ作業が不要になったほか、バージョンアップのために必要だったコストも削減されている。