ソリトンシステムズ(鎌田信夫代表)は3月25日、携帯電話回線を利用して高画質の動画をライブ中継するシステム「Smartーtelecaster ZAO」(スマテレZAO)を用いたモバイルIP中継システムのクラウド化の実証実験をTBSテレビと共同で実施したと発表した。

 この実証実験は、TBSの24時間ニュースチャンネル「TBSニュースバード」が3月11日に放送した「東日本大震災から5年-被災地の明と暗-」の生中継プログラムのなかで行われたもの。H.265/HEVCベースのモバイル中継システムとして、クラウドを通して放送で活用した事例では国内初となる。

 「Smartーtelecasterシリーズ」は、3G、LTE、BGANなどの公衆モバイル回線を使って、高品質な動画をリアルタイムで配信するソリューション。ソリトンシステムズ独自の伝送技術RASCOW(Realーtime Auto Speed Control basedーon Waterway model)により、揺らぎの大きいモバイル回線上でも、遅延が少なく、切れにくい安定した映像を送ることができる。昨年発売した新製品のスマテレZAOは、独自伝送技術に加え、新規に開発したH.265/HEVCハードウェアエンコードを実装しており、高精細で美しい映像を送受信することが可能となっている。

 今回の実証実験では、宮城県の被災地からスマテレZAOを使って伝送されたライブ映像をクラウド上に構築した環境で分配し、その後クラウドからTBS内のスタジオサブと回線センターの2か所に設置された受信機に同時に中継を行った。この実験を通してクラウドを介した伝送でも、スマテレZAOは放送品質に対応した映像クオリティと短遅延性能を確保できることを確認した。

 ソリトンシステムズでは、今後もクラウド上での録画、ウェブ配信などの付加価値を加えた新たなサービス方式の技術開発を行う予定。