芙蓉開発(福岡県福岡市、野中美和代表取締役)は、介護施設や長期療養型の病院、高齢者住宅向けの在宅遠隔医療システムとして「安診ネット」の販売を2018年4月から始める。「安診ネット」は医療法人芙蓉会の筑紫南ヶ丘病院(福岡県大野城市)代表・理事の前田俊輔氏が中心になって開発を進めてきたもので、「バイタル異常値検知」や「病態候補を示す辞書」「患者の特性を学習する診断支援AI」と実用的なAIを実装している点が特徴だ。

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医療法人芙蓉会・筑紫南ヶ丘病院の前田俊輔代表・理事

 「安診ネット」は、血圧や体温などのバイタル推移から高齢者特有の病気や合併症を推測し、早期に異常を発見するシステム。異常値は看護師に伝えられ、看護師が「安診ネット」に記録された異常値に基づいて遠隔地にいる医師に適切な指示を仰ぐ。「少しでも早く異常を発見できれば、重症化を未然に防げる」と前田氏は話す。

 前田氏は、筑紫南ヶ丘病院の代表・理事と、芙蓉開発の安診ネット事業本部長を兼務するかたちで、「安診ネット」の開発を進めてきた。

 製品ロードマップは18年4月に介護施設向けの「安診ネット」を発売する。並行して18年2月からは病院向けのプロトタイプの実地運用をスタート。4月に高齢者住宅向けのモデル事業を始める。さらに、19年3月には、AIを活用した「かかりつけ医AI(仮称)」の開発も進める。
 
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 「安診ネット」のビジネスパートナーとして、電子カルテなどを開発するJBCC、パナソニックヘルスケア、フクダ電子などが参加。各社の電子カルテや医療関連システムと連携させていくことで、相乗効果を高めていく。介護施設向けの「安診ネット」は、初年度100セットの販売を見込んでいる。