【深セン発】華為技術(ファーウェイ)は4月15日、日本メディア向けの本社見学ツアーを実施した。前年は撮影が認められなかったスマートフォンの製造ラインの撮影が許可されたほか、最重要施設に位置付けられているセキュリティーラボの内部も公開した。米国との衝突を踏まえ、情報を発信する広報体制にも変化が出ていることがうかがえた。(上海支局 齋藤秀平)

ファーウェイ松山湖工場の生産ライン

 生産ラインの近くには、「我毎天都在生産世界上最好的手机」(私たちは毎日、世界最高の携帯電話を生産している)と書かれた横断幕が掲げられている。中国広東省東莞市にあるファーウェイ松山湖工場。ラインで生産されているのは、スマートフォンのP20だ。

 2013年に生産が始まった同工場。ラインの長さは約120メートルで、工場内には11ラインが並ぶ。28.5秒間隔で生産し、一つのラインで1日2400台を生産する。ラインは、量産に使うだけでなく、新しい製造技術の育成にも活用されている。まもなくP30のラインに切り替わる予定。

 生産方式は、自動車メーカーのトヨタから学んだ。そのため、工場内の壁には、“カイゼン”を実現した従業員の取り組みが紹介されている。当初は一つのラインにつき86人の従業員がついていたが、ロボットなどを導入し、現在は17人まで減らした。将来的には、さらに人員を減らしながら生産規模をさらに向上させるという。
140台以上のキャビネットが並ぶサイバーセキュリティーラボのサーバールーム

 工場の次に見学したのは、松山湖キャンパスにあるセキュリティーラボ。組織上、極めて高い独立性が保証されているのが特徴で、約140人の従業員がファーウェイの全製品のセキュリティーを検証している。ここでの検証に通らなければ、製品として世に送り出すことはできないようになっている。

 案内役の従業員は「ファーウェイは、製品に対して数え切れないくらいの検証試験を行っている。当然、バックドアをチェックする仕組みもある」とし、「自社でバックドアをつくることはあり得ないし、他社によって仕込まれることも許していない」と安全性を強調した。