日立システムズ(北野昌宏社長)は、ロボットSIerのFAプロダクツ(貴田義和社長)と工場のスマート化で協業し、保守サポートの対象をFA(ファクトリーオートメーション)・ロボットまで拡大する。FAプロダクツのシステムなどを採用した導入サービスを構築し、提供していく。

 日立システムは保守・運用サービスの領域を、IT分野だけでなく非IT分野にも拡大している。例えば、コインランドリー内の機器やスポーツジムで使う機器の保守サービスに加えて、今回、対象領域をFAにまで拡大した。

 FAプロダクツとの協業では、まずスマートファクトリー分野向けのサービスを提供する。スマートファクトリーは、生産管理システムや販売管理システムなどERPと製造現場の設備、機器などのFA・ロボットをつなげたいというニーズがある。そのため、上流のシステムから末端のFA・ロボット、保守まで日立システムズで一貫して提供したい考え。
 
左から増田正宏部長、中田龍二副統括本部長、岸本城太郎主任技師

 同社の産業・流通営業統括本部の中田龍二・副統括本部長は「大手製造業では、運用から機器のメンテナンスまで自社で行うが、中小の製造業は人的リソースに限りがあるため、そこまで対応できない。こうした業務はアウトソーシングしたいと考えている。そこで、これまでITで培った全国約300カ所にあるサービス拠点、サポート体制を活用して支援してきたい」と語った。

 生産ラインの構築・コンサルティングなどはFAプロダクツが中心に行う。ともに活動していくことで、日立システムズもこうしたノウハウを蓄積していきたい考えだ。ロボットや生産ラインなどの設備の稼働監視システムや予知保全システムはFAプロダクツが提供。ERPとの連携や、操作方法に関する問い合わせ、故障時の予備機の配送、交換などは日立システムズが担当する。

 中田副統括本部長は、「スマートファクトリーの構成要素は工場内の機器だけではない。例えば、再生可能エネルギーの導入を視野に入れているお客様もいる。日立システムズは太陽光パネルの導入ノウハウを持っているので、これも絡めて提供していきたい」と話す。

 サポート領域の拡大にあたり、社員教育が必要になる。日立システムズは2015年4月に東京・越中島に設立した教育設備「テクニカルスキルデベロップメントセンタ」を活用し、実機を使った技術研修も含めて社員教育を実施していく。FA領域の導入サービス提案・提供は首都圏を中心に展開し、社員教育の進捗に合わせて関西、全国へと広げていく。(山下彰子)