
IoTイノベーションセンター所長
八子所長は米ガートナーのハイプサイクルの変遷に触れ、「2014年はIoTが過度な期待のピークにあったのが、18年夏に発表された最新のハイプサイクルではIoTというキーワード自体がなくなり、標準化の流れとともにプラットフォーム化しようというのが本流になってきていて、17年からIoTプラットフォームというキーワードが出てきている。いまIoT関連で過度な期待のピークにきているのがデジタルツイン。IoTでどんどん収集したデータを使って、それを現実世界にフィードバックするという世界までは何となく出てきている」と解説した。
それでは実際、IoTビジネスを取り巻く市場環境はどう見るべきなのか。八子所長は「(IoTビジネス全体で言うと)幻滅期を通り越して浮上し始めた普及期にあたる。ここで3年から5年くらい我慢してやり続けたベンダーがIoTのメジャープレイヤーとして浮かびあがるだろう。幻滅期の後で社会実装が進み、そこから稼げるようになっていくというのがテクノロジートレンドの通例であり、IoTも同じ軌跡をたどっている」と指摘する。
ウフル自身のIoTビジネスについても、「マーケットからの引き合いや社会実装の数は昨年から今年にかけて非常に増えてきたと実感している」とのことだ。(本多和幸)