日本IBM(山口明夫社長)は、日本航空(赤坂祐二社長)のデジタル変革を支えるため、複数のクラウドベンダーによるハイブリッドクラウド基盤と統合管理システムを構築。今年6月から全面的な運用を開始した。


 今回、構築・運用を開始した「新システム基盤」は、相互にネットワークで接続した三つのクラウドで構成する。日本航空のデータセンター内に「プライベートクラウド基盤」を構築。また、ビジネス環境の変化への俊敏な対応と業務を革新、先進化し競争優位性を発揮させるために、IBM Cloudによる「専有IaaS パブリッククラウド基盤」と、他のベンダーから提供される「共有IaaS・PaaSパブリッククラウド基盤」の2種類を用意した。その上でプライベートとパブリック、専用と共有といった性質やベンダーが異なる三つのクラウドを統合的に管理する「統合管理基盤」を構築した。

 プライベートクラウド基盤は、既存の仮想環境との親和性の高いVMware vSphere、VMware vSAN、VMware NSXを活用しオンプレミスの既存システムから安全な移行を実行した。物理サーバーと仮想サーバーの混在環境に対してネットワークをリソースプール化するために、Cisco ACIを活用。「専有IaaSパブリッククラウド基盤」と「共有IaaS・PaaSパブリッククラウド基盤」を用意したことで、使用用途や高性能ベアメタル、スケールアウトなどの要件に合わせて適切なIaaS環境を選択できる。

 一方、統合管理基盤は、ServiceNowのIT Service ManagementとVMware vRealizeを組み合わせて、利用者にポータル機能やサービス管理機能を提供した。従来、数日かかっていた仮想サーバーの構築期間が数時間に短縮できるアーキテクチャーで日本航空のデジタル変革を加速できる。

 このほか、日本IBMは、プロビジョニング、サービス管理、共通基盤、各種リソースプールなどの機能に関し、統一されたアーキテクチャーによる設計、インテグレーション、保守を一貫して提供した。