【烏鎮発】中国の国家級イベント「第6回世界インターネット大会」が10月20日、浙江省烏鎮で開幕した。習近平国家主席は開幕式に寄せた祝辞で「インターネットをしっかりと運用・管理し、人類に利益をもたらすことは、国際社会の共通責任だ」と述べ、国際的な枠組みでサイバー空間を統治する必要があると主張した。(上海支局 齋藤秀平)


 習主席は祝辞の中で「今年はインターネットが誕生して50周年。インターネットは最も偉大な発明の一つとして生産生活様式を変えた。さらに科学技術の革命と産業変革を加速させ、人工知能(AI)やビッグデータなどが新しい業態をもたらした」とし、「各国は時代の流れに順応し、共同でサイバー空間の国際統治を推進し、サイバー空間での運命共同体の構築に努力すべきだ」と呼びかけた。

 開幕式で基調講演した中国共産党中央宣伝部の黄坤明部長は「平等でお互いに利益があるような発展を堅持することで、産業のデジタル化やスマート化の変革が加速する」と主張。一方で「サイバー空間の開放の基礎は安定しておらず、論争も多い。一部の国は、強靱な方法で他の国を圧迫している」と述べた。これは米国に対しての発言とみられ、サイバー空間でも中国が米国を強く意識していることがうかがえた。

 開幕式には、中国や海外の企業のトップらも参加した。阿里巴巴集団(アリババグループ)の張勇CEOは「アリババは、会社を設立した20年前から、インターネットと商業の結合が人類と社会、経済にもたらす変化を目撃している」と語り、「われわれは各業界のデジタル化を進め、スマート化とシェアリングの理念をつくった。能力の共有やアイデアの共有、そして創造を通じて、中国のデジタル経済の発展を助けていきたい」と話した。

 大会は、中国政府が2014年以来、毎年開催している。例年、世界各地の政府や企業、国際組織などのトップら約1500人がゲストとして参加している。今年の大会は22日まで。期間中は第5世代(5G)移動通信システムやAIなどをテーマにしたフォーラムが開催される。展示エリアでは、アリババグループや騰訊控股(テンセント)、華為技術(ファーウェイ)などが最新のソリューションを展示する。