エプソンは11月19日、ビジネス向け複合機として、ラインヘッド方式のA3複合機「LXシリーズ」3モデルを2020年2月上旬に、シリアルヘッド方式のA3/A4複合機「PXシリーズ」3モデルを20年1月下旬に発売すると発表した。両シリーズとも、月額従量課金プラン「エプソンのスマートチャージ」に対応する。

新製品6モデル

 インクジェット方式には、熱を使うサーマル方式と熱を使わないピエゾ方式がある。エプソンはピエゾ方式を採用。独自開発したインクジェット技術「Heat-Free Technology」は、シンプルな印刷プロセス、シンプルな構造に加え、インクを紙に吹き付ける非接触印刷で、TCOの低減と環境性能に優れている。さらに、そもそも熱を使わないのでウォームアップがいらず、ファースト印刷が速いという特徴がある。例えば、上位モデルの「LX-10050MF」のファーストコピータイムは約4.9秒と高速だ。
 
インクジェット方式の違い

 「LXシリーズ」は、PrecisionCoreプリントヘッドを用紙幅をカバーするよう並べて配置しているので、印刷速度が速い。ラインアップは、従来の100枚/分モデル、75枚/分モデルに加えて、新たに60枚/分モデルを追加。中速から高速機までを揃えた。
 
LX-10050MF

 オプションのフィニッシャーも強化し、ステープルフィニッシャーと中綴じフィニッシャーの2種類を用意。中綴じフィニッシャーはステープル機能に加え、中綴じ製本が可能。パンチユニット5を装備すれば2穴、4穴の穴あけにも対応する。フィニッシング時の印刷スピードも向上し、印刷業務を効率化することができる。

 印字プロセスに熱を使わない印刷方式を採用することで、低消費電力を実現。消費電力は320W以下に抑え、環境負荷を低減する。稼働時だけでなく待機時を含めたトータルの消費電力を示す「TEC値」は、上位モデルのLX-10050MFで1.2kWhと低い。

 このほか、レーザープリンタに比べて構造がシンプルで定期交換部品が少なく、また液体インクは粉末状のトナーに比べてプリントする際に必要な体積が小さいため、交換備品など廃棄物が少ない省資源設計で環境負荷を低減する。

 一方、ヘッドを紙幅まで往復させるシリアルヘッドモデルのPXシリーズも、印刷速度を速めた。ファーストプリントは約5.5秒で、カウンター業務で顧客を待たせないスピードを実現。本体に温湿度センサーを搭載し、最適な乾燥時間を検出できるので、スピーディーに両面印刷を行うことができる。

 ラインアップは、「PX-M7090FX」「PX-S7090X」がA3対応モデルで、PX-M7090FXは、大量のスキャンやコピーを便利にスピーディーに完了させる150枚セット可能のADF(オートドキュメントフィーダ)を搭載する。「PX-M7080FX」はA4対応モデル。
 
PX-M7090FX

 3モデルとも、全色に顔料インクを採用。普通紙でも鮮明なカラープリントを実現するほか、強い耐水性で水性マーカーにもにじみにくく、文字も細線もくっきり鮮明に精緻にプリントできる。さらに、PX-M7090FXは、新規CISモジュールを内蔵したスキャナーを搭載しており、従来のCISモジュール搭載モデルでは識別できなかった蛍光ペン色も読み取り、鮮明に再現する。
 
操作パネルの使いやすさが向上

 従来機ではボディの両サイドに設置していたインクカートリッジを用紙カセットの上に設置。従来機の787mmから621mmと幅がすっきりしコンパクトになり、設置場所の自由度が高まった。また、用紙サイズの自動検知や伸縮できる排紙トレイ、見やすい角度に調整できる操作パネルなど、より使いやすくした。