台湾に本社を置くNAS(ネットワーク接続型ストレージ)メーカー・キューナップ(QNAP)の日本法人は、クラウドバックアップ機能を標準搭載した中堅・中小企業向け製品の国内での訴求を強化する。同社の「QNAP NAS」シリーズは、自社開発の専用OS「QTS(Qnap Turbonas System)」を搭載しており、バックアップやクラウドとの同期といった豊富な機能を標準で利用できるのが特徴。

楊正安カントリーマネージャー(左)と、台湾QNAPの呂衿同プロダクトマネージャー

 日本法人の楊正安(ジャック・ヤン)カントリーマネージャーによると、データ量の増大や事業継続への意識の高まりから、クラウドストレージの利用が中堅・中小企業においても拡大しつつあり「オンプレミスのITインフラとクラウドストレージを統合したいというニーズが高まっている」という。同社ではクラウドストレージをQNAP NAS上にマウントする機能を提供しており、ユーザーは従来通りオンプレミスのQNAP NASにアクセスして業務を行い、その裏側でデータが自動的にクラウドと同期される仕組みを簡単に構築可能としている。世界の20以上のクラウドストレージサービスをサポートしているが、今後は日本ローカルのクラウドサービスでも検証を進める予定。

 SSDとHDDの両方を搭載可能な製品では、アクセス頻度の高いデータをSSD側に自動配置する階層化技術「Qtier」を搭載。他社のエンタープライズクラスの製品で提供される高度な機能を、専門のIT管理者がいない中小企業でも使える形で実装していくとしている。また、NAS上で仮想マシンやDockerコンテナの実行も可能なので、ユーザーや販売パートナーが独自のアプリケーションを追加して新たなソリューションを構築することもできる。

 同社ではNASに加えてネットワークスイッチの提供を開始しているが、今年秋にQNAP NASとスイッチを1台の筐体に統合した新カテゴリの製品「QGD-1600P Gardian」を発表した。全てのポートがPoEによる電源供給に対応しているため、監視カメラシステムや無線アクセスポイントの管理ソリューションなどをシンプルに構成できる。国内販売代理店のフォースメディアでは12月3日より販売を開始しており、QNAPのメーカー保証に加えてオンサイト修理などの保守サービスを提供している。(日高 彰)