NTTデータ(本間洋社長)とJSOL(前川雅俊社長)は4月24日、産地の過去の栽培実績データや気象データなどを統計分析することで、その産地全体の生育傾向をモデル化し、産地の農作物に適した出荷予測モデルを設計するコンサルティングサービスの提供を開始すると発表した。

出荷予測モデルの活用イメージ

 農作物の栽培は天候の影響を大きく受け、年により収穫量、出荷時期が変動するため、農家の所得に対する影響は小さくない。例えば、出荷する農作物の量や時期による価格変動の影響や、出荷に付随する業務の労働力確保など、さまざまな課題を抱えている。NTTデータとJSOLは、これらの課題解決に向けて複数の産地とともに、産地の過去の栽培にかかわる実績データや気象データなどを収集し、統計分析による出荷予測の実現に向けて実証を行ってきた。今回、実証で得たノウハウをコンサルティングサービスとして提供する。主な提供先は、複数の生産者が栽培した農作物を集荷して販売先へ出荷する産地のJA、出荷団体や自治体など。

 出荷予測モデル設計コンサルティングサービスでは、品種ごとの栽培記録・地域ごとの気象情報・出荷管理データなどを統計分析することで、産地に適応した出荷予測モデルを設計し、精度の高い出荷計画策定の実現を目指す。顧客からは同サービス採用時に、産地の過去の栽培にかかわる実績データ(栽培履歴データや出荷実績データ、気象データなど)を提供してもらう。これらのデータを統計分析し、顧客の定性的なノウハウも取り入れ産地に適応した出荷予測モデルの設計を支援する。

 また、同サービスは圃場単位ではなく、集出荷を行う産地単位での出荷予測を目指している。産地の営農指導担当者が出荷予測結果に対して適宜補正を加えられるようにし、より精度の高い見込値を把握することも可能となる。あらかじめ出荷の量とタイミングを把握することで、販売戦略への活用や集出荷業務の適正な要員計画作成、生産計画の策定などに生かすことができる。

 なお、20年度中には、NTTデータが18年10月から提供している営農支援プラットフォーム「あい作」と連携することで、オプション機能として出荷予測機能を提供することも予定している。これにより、あい作に生産者が登録した生育・栽培データなどを活用して利用者が出荷予測を行うことが可能となる。

 NTTデータグループは今後も、あい作を通じて農業現場で抱える課題に向き合い、あい作に蓄積されるデータを活用できるシーンを顧客とともに共創していく方針。