キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)は、2025年12月期までの4カ年中期経営計画で、成長分野に約2000億円の投資をする。データセンター(DC)3号棟の新設やM&A、商材開発、人材育成などに充てる構えだ。昨年1月の時点では23年12月期までの3年間の成長投資額は約1000億円としていたが、今回発表の新中計では25年12月期までの4年間で約2000億円へ大幅に増やした。昨年度(21年12月期)は約240億円の成長投資を行っている。
足立正親 社長
同社ではITアウトソーシングやITサービスの拠点として自社DCの2号棟をすでに増築し、軌道に乗り始めていることから、新中計の期間中に3号棟の土地や建物の取得を視野に入れる。足立正親社長は「ITソリューション(ITS)分野を中心としたM&AやDC3号棟は成長投資のなかに含んでいる」と話す。
新中計の業績目標は25年12月期の連結売上高6500億円、営業利益率7.7%を掲げる。昨年度は下期から電子部品の不足や国際輸送網の乱れが深刻化。複合機などの製品が品薄となり、連結売上高は前年度比1.3%増の5521億円の伸びにとどまった。一方で付加価値の高いITSやBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)事業を中心とした注力分野が伸びたことから、営業利益は26.8%増の397億円と大きく回復した。新中計ではITS事業全体で昨年度の売上高2211億円を、25年12月期には3000億円へと拡大させる。
新中計の目標は、昨年1月に発表した25年12月期までの5カ年の「長期経営構想」の数値と同じで、「構想」から「中計」へとより明確な目標数値として落とし込んだ。22年12月期も引き続き部品不足や国際輸送の乱れが懸念されるものの、「ITSなど注力分野の着実な成長が見込める」(足立社長)と手応えを感じている。
ITS関連の主要経営指標(KPI)とする映像や文書処理、数理・需要予測、ローコード開発などキヤノンMJが強みとする領域の昨年度売上高は、前年度比28%増の230億円に拡大。同じく注力分野の情報セキュリティは16%増の325億円、アウトソーシング関連は59%増の215億円と伸びた。25年12月期に強みとする領域を450億円、セキュリティ485億円、アウトソーシング関連320億円へとそれぞれ伸ばす目標を立てる。
(安藤章司)