Dropbox Japanは4月14日、新機能となる「Dropbox Backup」の提供を開始した。PC内に置かれたデータのクラウドへのバックアップと復元をシンプルな操作で実行できる。既存のすべてのプランで機能の利用を可能としたほか、新規や無料のコンシューマーユーザー向けとして、バックアップ専用のプランも用意した。バックアップ用にクラウドストレージを活用するユーザーも多い中、特化した機能を設けることで利便性の向上を図る。
Dropbox Backupは、新しい復元フロー、PCでのバックアップ管理の設定など、ユーザーからリクエストのあった新機能で構成する。
バックアップの操作は進行状況や履歴の確認、特定ファイルの優先設定が1カ所で完結する。自動的かつ継続的にクラウドにバックアップされるため、ミスによる削除、ドライブの故障、ランサムウェア攻撃などのリスクにも備えている。
復元も数回のクリックで実行される。一定期間はバージョン履歴が保存されるため、複数のバージョンから復元したい時期のデータを選べる。バックアップ対象のデータはDropboxの共有ストレージとは別に保管され、上書きなどで消してしまう可能性も低い。バックアップされたデータは参照が可能な状態で保管され、復元しなくても利用できる。
バックアップの対象デバイス数や容量については、各プランのデバイス・ストレージ上限と同じとする。専用プランの「Dropbox Backupプラン」に関しては、対象デバイスはPC1台と外部ドライブ1台までで、容量は無制限。2GB分のクラウドストレージも付く。費用は月額750円または年額7200円となる。
岡崎隆之 本部長
外部ドライブも対象デバイスとした点について、岡崎隆之アジア太平洋・日本地域統括ソリューション本部長は「外部ドライブに動画などの大きな編集ファイルがある場合など、作業を外部ドライブ上で行い、そのデータを保存するためにDropboxを使っていただきたい」とアピールした。
今回の機能はクライアントPCでの利用を想定しており、サーバーOSには対応していない。外部ドライブもPCにUSBなどで直接接続するストレージが対象で、ネットワークストレージなどでの利用はできない。
このほか、PDF編集機能の追加や電子署名機能である「Hello Sign」のテンプレート公開なども発表された。
(藤岡 堯)