フィンランドWithSecure（ウィズセキュア）の日本法人は2月28日、2024年の事業戦略説明会を開き、グローバルで展開するパートナープログラムを国内でも導入し、間接販売を通じて地方企業への販売を強化する方針を示した。中堅企業を対象にEDR（Endpoint Detection and Response）の運用やインシデント対応を支援するサービスを提供する考えも明らかにした。

　国内市場では大都市圏以外での訴求が手薄となっており、ディストリビューターや地方の有力リセラーとの協業で販路の開拓を目指すという。パートナープログラムは24年10月にエントリーを開始し、25年1月から運用を予定する。マネージドサービスプロバイダー（MSP）やディストリビューター向けのプログラムを用意する方向で、製品トレーニングやマーケティング支援などを提供する。資料やツールなどを公開するパートナー向けポータルの日本語化も進める。


　藤岡健・ジャパンカントリーマネージャーは「われわれが知ることができない各顧客の細かなIT環境を熟知したパートナーと、セキュリティー専業ベンダーである当社の技術や知見を組み合わせ、顧客のセキュリティーレベルをより強固にする」と意気込んだ。

　このほか注力領域として、EPP（エンドポイント保護製品）やEDRと併せて、運用支援サービスの採用を促す考えで、セキュリティー人材が不足する中堅企業をターゲットとして訴求する。深刻なアラートに対して解析対応する監視サービス「Co-Monitoring」や、アナリストによる解析レポートやガイダンスを活用できる「WithSecure Elevate」の日本語対応も図り、販売体制を整える。システムのぜい弱性の有無を継続的にスキャンし、攻撃を未然に防ぐサービス「Exposure Management」の国内展開も年内に予定しているとした。
（大畑直悠）