LINE WORKSは2月18日、スマートフォンなどで使えるAIトランシーバーアプリケーション「LINE WORKSラジャー」の提供を開始した。AI文字起こし機能を搭載し、文字と音声のコミュニケーションを両立させた点を特徴とする。パートナーとの連携で拡販し、1年で売上高1億円以上を目指す。
LINE WORKSラジャーは、トランシーバーにチャット機能を組み合わせた製品。音声で入力した情報は、AIにより文字起こしする。文字起こしされた情報はトークルーム上に共有されるため、リアルタイムで情報を受け取れなかった従業員は後から確認できる。文字で送信した情報はAIによる音声読み上げで再生される。
小田切悠将・senior Service Planning Manager
同社が提供するビジネスチャットツール「LINE WORKS」との連携も可能で、製品間でインターフェースを切り替えることなくコミュニケーションが可能になる。2月13日に開催した記者説明会に登壇した小田切悠将・事業企画本部Senior Service Planning Managerは「本社スタッフがLINE WORKSを利用している中、現場スタッフがトランシーバーを活用しているために、コミュニケーション手段を使い分けなければならなかった状況を解消できる」と述べた。
近日中に、文字起こししたテキストに対する翻訳機能の実装や、LINE WORKSとの間で画像のやり取りを可能にする予定だ。
販売ターゲットとしては建設や介護、飲食、警備といった業界を狙う。既存のLINE WORKSユーザーへの販売に加えて、トランシーバーを活用する新規顧客に対してもLINE WORKSと連携できる点やAI文字起こし機能を訴求してリプレースを提案する。
パートナーによる拡販にも期待を寄せる。小田切senior Service Planning Managerは「LINE WORKSを取り扱う通信キャリアやディストリビューターといった既存パートナーにLINE WORKSラジャーも追加提案してもらう。すでに大方のパートナーとは交渉を終えている」と説明した。
NTTソノリティとBONXが製造・販売するマイク型デバイス「BONX Stick」とLINE WORKSラジャーの連携を進めるなど、さまざまなデバイスメーカーとのアライアンス強化を図る方針だ(大畑直悠)