SCSKのノーコード開発「CELF(セルフ)」の間接販売チャネルが拡大している。CELFは事業部門の担当者が自前で業務アプリを作成できるノーコード開発ツールで、2016年から主にSaaS方式で販売をスタート。直販主体から間接販売へ販路を広げたところ、前年度(25年3月期)だけで利用部門数がおよそ200件増え、国内外の累計ユーザー数が1200件余りに達した。直近の販売や開発を担うパートナー数は約130社に拡充しており、本年度の新規案件に占める間接販売の比率は9割近くに達している。
岡田一志部長(左)と武下修氏
CELFは市販の表計算ソフトの操作感を踏襲しつつ、業務ロジックの部分はブロックを組み合わせる要領で視覚的に構築できるビジュアルプログラミング言語方式を採用。データベースを使った本格的な業務アプリを開発できる半面、「習得するのに若干の訓練が必要」とクラウドサービス事業本部CELFビジネス推進部の岡田一志・部長は話す。
パートナーは、ユーザー担当者向けの教育サービスや、開発の伴走サービス、CELFを用いた開発請け負い、CELF用のテンプレートを作成して複数ユーザーに向けて横展開するケースなど「ライセンスの販売にとどまらない幅広いサービスを提供している」(CELFビジネス推進部マーケティング課の武下修氏)ことが販売増につながった。
25年6月には生成AI機能を実装した「CELF AI」の提供をスタート。今後もパートナーとの連携を通じて、利用件数を「2~3倍に増やしていきたい」(岡田部長)と意欲を示す。
(安藤章司)