米Notion Labs（ノーションラブス）日本法人は10月29日、都内で年次イベント「Make with Notion Showcase Tokyo 2025」を開催した。西勝清アジア太平洋地域担当ゼネラルマネジャーは、コラボレーションソフト「Notion」がコミュニティーや企業と共に成長してきたと述べ、さらにサポート体制を強化する方針を示した。
 

　Notionは世界で年間経常収益（ARR）5億ドル、利用者1億人を突破している。そのなかでも日本はARRで2位の重要市場に位置付けられている。成長の原動力には、大きく分けてアンバサダー、キャンパスリーダー、チャンピオンという三つのユーザーコミュニティーがあるという。

　アンバサダーは各地域で情報発信やミートアップイベントを開催しており、30人以上が活動している。キャンパスリーダーは大学生版アンバサダーで、2024年から始まり、今年スタートした第2期は約30校・50人以上が参加。アプリ開発やワークショップなどを行う。チャンピオンは企業内でNotionの利用を促進するほか、メンバー間でノウハウの共有や機能要望のフィードバックを実施。これまでに300件以上の要望が寄せられ、うち重要な約10件を実現したという。

　さらなる成長に向け、認定プログラムを初心者から上級者まで学べる「Notion Academy」としてリニューアル。導入ハードルを下げるため、個人利用から大企業向けまで、さまざまなユースケースを想定し、5万種類のテンプレートも用意した。今後は50カ国以上のコミュニティーとの連携を進め、学び合いを促す。

　コミュニティーと並んで重点領域としているのが、企業の導入支援だ。8月にユーザベース、10月にメルカリがNotion導入するなど、大規模な取り組みが続いている。こうした動きを受け、サポート体制の強化を図る考えで、西ゼネラルマネジャーは「これまで以上にパートナーシップを広めていく」と強調。ローカライズも進め、日本市場に適したサービスを提供するとした。（南雲亮平）