米New Relic(ニューレリック)日本法人はこのほど、企業でのAI導入とオブザーバビリティーワークフローを加速するとして、エージェンティックAIの監視機能「New Relic Agentic AI Monitoring」と、MCP(Model Context Protocol)サーバー「New Relic MCP Server」を発表した。
同社は、企業のビジネスへのAI活用は増えているが、特にAIを使った開発を行う場合はブラックボックス化のリスクを避けるため、AIに対するオブザーバビリティーが必要だと指摘。またエージェンティックAIなどを含む高度化したアーキテクチャーの採用も増えており、複雑化するシステムではエージェンティックAI間の状態を把握することがより重要になるという。
New Relic Agentic AI Monitoringは、AIエージェントやMCPサーバーを含む処理や通信を自動で計測。複数のAIエージェントが協働するといった複雑なシステム処理全体を可視化する。New Relic MCP Serverを通じることで、各種ツールがオブザーバビリティーのデータを活用可能になり、ツールのサイロ化や行き来を解消して業務効率を向上できるとした。
また、集団から外れた個体とその動きをリアルタイム検知する「New Relic Outlier Detection」と、大量のログからAIが異常の原因を特定する「AI Log Alerts Summarization」を新機能として発表した。
松本大樹 執行役員
執行役員の松本大樹・技術統括兼CTOは「このAI時代に一部分だけを見てブラインドスポットなどをつくるのはナンセンスなので、われわれはユーザーに対してフル機能を提供している。ツールだけ提供するのではなく、どのように使うのかまで技術チームがきちんとサポートする」と強調した。(下澤 悠)