GPUクラウドサービスなどを提供するモルゲンロットがパートナー戦略を強化している。AIの普及に伴って高まる計算基盤の需要を捉え、高価で消費電力の大きいGPUサーバーを効率よく活用できる環境を訴求する。
モルゲンロットは2019年創業のスタートアップ。クラウドサービス「MORGENROT Cloud Bouquet」は、計算リソースを持つ事業者の遊休資源と利用者をマッチングし、GPUリソースを1基単位から利用できるようにする。サーバーの利用状況を可視化する「Arthur」、仮想化運用基盤「TailorNode」も展開する。
主要顧客は自動車や製薬などの製造業で、特に自動車業界では、設計、シミュレーションに加え、自動運転の研究開発でGPU需要が拡大している。さらに金融や保険の領域で、紙ベースの書類をAIで処理するニーズがあり、開拓を進める方針だ。
これまで直販が中心だったが、パートナー経由の展開にも力を入れる。AI基盤の新規構築では、同社のソフトウェアだけではなく、ハードウェアを含めた提案を求められるためだ。3月にはSB C&Sとディストリビューター契約を発表した。このほかにも業界ごとのユースケースに対応したパートナー網を広げていく。CSP(クラウドサービスプロバイダー)自身が開発基盤として利用する展開も織り込んでいる。
中村昌道 CEO
中村昌道CEOは、サーバーの設置場所や利用状況を把握できる透明性の高さを強調。機密情報を扱う用途など、クラウド大手だけでは対応しにくい領域で強みを発揮すると語った。
(春菜孝明)