CAC Holdingsインド法人のInspirisys Solutions(インスピリシス・ソリューションズ)は、2030年度まで年率10%超で売り上げを伸ばしていく計画だ。同社はCAC Holdingsの昨年度(25年12月期)海外売上高133億円のうち7割近くを占める海外事業の中核事業会社で、銀行向け基幹業務システムやIT基盤の構築に強みを持つ。「足元のインドのGDPが年率7%水準で成長していることや、金融や政府向けSI案件の伸びが見込める」(ムラリ・ゴパラクリシュナンCEO)ことから、高度成長を持続できる見通しを示す。
ムラリ・ゴパラクリシュナン CEO
インスピリシスは、インド地場の大手銀行の勘定系システムを構築するSI能力に長けており、インドInfosys(インフォシス)グループが開発する「Finacle」や、米Oracle(オラクル)の「FLEXCUBE」といった銀行向け基幹業務システムを活用したSIに力を入れている。政府向けSIビジネスに関しても、「年金や関税、キャッシュレス決済など金融サービスが絡む案件が多くを占めている」と、ムラリCEOは話す。
同社がCAC Holdingsグループに入った14年は、売上高全体の4割余りをハードウェアの販売が占めていたが、直近では3割程度に比率を下げるとともに、金融機関のデータセンター(DC)におけるIT基盤構築ビジネスで数十億円規模の大型案件を受注するなど、ハードウェアビジネスの高度化に努めてきた。近年では、DC内でAIを駆動するためのGPUサーバー構築の需要が高まっており、「サーバーやストレージベンダーと連携しながらAI基盤構築の案件獲得に力を入れる」(ムラリCEO)としている。
業務アプリケーションやセキュリティー分野においてもAIを実装する動きが加速しており、ムラリCEOは「金融や政府向けでもAIを組み込んだ業務アプリケーションに入れ替える案件が増えている」と話す。金融機関向けのモバイルアプリセキュリティーでは、インドProtectt.ai Labs(プロテクト・ドット・エーアイ・ラボ)の製品がよく売れており、「AIを駆使したサイバー攻撃の脅威に対抗するためには、AIを実装したセキュリティー製品を積極的に取り入れていく必要がある」と、セキュリティー分野のビジネスの伸びも見込めるという。
CAC Holdingsグループの国内ビジネス売上高は、30年度まで年平均成長率6%程度の伸びを計画。海外中核事業会社のインスピリシスの伸びが期待できることから、海外ビジネス全体における売上高は10%超の成長を見込んでいる。インスピリシスの従業員数は約2000人で、九つの主要オフィスと18の地域拠点でインド全国をカバーしている。
(安藤章司)