FRONTEOは7月10日、研究者や研究プロジェクトの情報流出リスク評価に関する業務を支援する製品「KIBIT Seizu Workflow」の提供を開始した。既存の経済安全保障向け解析AIサービス「KIBIT Seizu Analysis」と連携し、研究者が有するリスクを可視化するほか、リスクに基づく評価プロセスの証跡管理、判定レポートの発行などの機能を備える。重要な技術やデータの流出への対応が経済安全保障上の重要課題となる中、関連業務の事務負担を軽減し、国内の研究セキュリティー強化に貢献する。
Analysisはオープンソースの情報を基に、研究者ネットワーク、サプライチェーン、株主支配の三つのネットワークを解析する機能がある。研究者のリスク評価にあたっては、論文共著者の情報や資金の提供元、米国のエンティティーリストなど輸出規制・制裁関連リストに掲載されている組織との関係性などを掘り下げて判定。人間が最終的な判断を下すための情報として活用してもらう。Workflowは、研究者・研究プロジェクト情報の一元管理やリスク評価の経緯などを証跡として記録できる。組織内での研究セキュリティーに関する申請・承認ワークフローや報告書作成の機能も有する。
国際的な研究活動をめぐっては、技術流出や外国勢力からの所有・支配・影響への懸念から、大学・研究機関や資金配分機関などに対応が求められている。一方、現場では共同研究先や資金源などに関する膨大な確認作業が発生し、研究時間の圧迫につながっている。また、情報を表計算ソフトなどで管理しているケースが多く、事務負担や情報共有の面で課題感があるという。
守本正宏 社長
同日の説明会で、守本正宏社長は海外の分析ツールの場合、仮に友好国製であっても偽情報が入り込む可能性があると指摘。国産ツールの重要性を強調した上で「日本の技術は、日本の技術で守りたい」と訴えた。
(藤岡 堯)