FRONTEOと塩野義製薬は9月3日、発表会を開き、会話の内容からAIが“あたまの健康度”を解析し判定するWebサービス「トークラボKIBIT」の共同開発について説明した。認知機能判定の習慣化を促し、健康意識向上と生活習慣改善を支援する。
塩野義製薬
三春洋介
本部長
トークラボKIBITは、AIと会話することで認知機能をセルフチェックできるサービス。会話の音声をテキストデータ化し、AIがテキストを解析。その場でスコアを3段階で表示する。スコアの表示だけでなく、判定結果の説明や行動変容を促すメッセージ、生活改善につながる情報も提供する。定期的に利用することで、変化を確認することもできる。
サービスやビジネスの開発は塩野義製薬が行い、FRONTEOがAI技術を提供する。FRONTEOがこれまで組織の不正調査や創薬支援などのサービスに用いてきた、自社開発の自然言語処理AI「KIBIT」を活用。単語の関連性を高精度に予測できるという特徴を持つことから、テキストデータ化した際の書き起こしに誤変換があってもそのまま解析が可能だという。
トークラボKIBITはスマートフォンから利用が可能で、10月から日本生命の「ニッセイみらいのカタチ認知症保障保険(認知症サポートプラス)」の付帯サービスとして提供開始予定だ。
塩野義製薬の執行役員でDX推進本部の三春洋介・本部長は今後の展開について「日本生命のほかにも数社の保険会社と話をしている。生命保険会社などのBtoBビジネスを通じて、よりニーズの高いところに提供したい。それと並行して、より一般的なニーズに対して価値提供できるようであれば進めていきたい」と述べた。(大向琴音)