グーグル・クラウド・ジャパンの年次イベント「Google Cloud Next Tokyo 26」が7月30日から始まった。初日の基調講演では、戦略的パートナーシップを結ぶNTTデータの取り組みを紹介した。
両社は6月29日、業務プロセスや働き方を変革する取り組み「Agentic Workplace Transformation(AWT)」に関する包括契約を締結した。NTTデータは国内外のグループ会社を含む社員を対象に「Google Workspace」と「Gemini Enterprise」の活用環境を整備している。
NTTデータの西村忠興常務執行役員
NTTデータの常務執行役員の西村忠興・テクノロジーセグメント長・Chief AI Officer(CAIO)は「Google cloud」導入の理由を3点示した。まずは自律型AIワークプレイスへの共感を挙げ、AIエージェントを日々の業務に組み込み、働き方を見直すAWTの実践環境をつくると強調した。二つめはガバナンスで、Google WorkspaceとGemini Enterpriseが高度な情報保護などの要件を満たすと判断したという。最後に「お客様からGoogle WorkspaceとGemini Enterpriseへの要望の声が増えてきた」とし、自社で使いこなすことで、成功ノウハウを提案することが重要になっているとした。
西村常務は「両社の強みを掛け合わせ、AI技術を責任あるイノベーションとして社会実装し、新たな価値を実現する」と宣言した。
基調講演ではGoogle cloud製品アップデートも示された。データ要件が厳しいユーザーへの対応などを図るため、日本リージョンからGemini Enterpriseを利用できるようにした。開発者向けコーディングエージェント「Antigravity」は、Gemini Enterpriseからのアクセスが可能になった。
グーグル・クラウド・ジャパンの三上智子代表
グーグル・クラウド・ジャパンの三上智子代表は日本市場の独自調査として、7割がAIエージェントを未活用で、AI利用者の約半数が会社で認めていないシャドーAIを使っているという結果を提示した。「企業の持続的な成長のためにはAIの活用が不可欠だ。これまでの暗黙知や匠の技をAIの力で企業の価値へと変えることができる」と述べ、企業のAI実装と運用を強力に推し進める考えを強調した。(春菜孝明)