米CrowdStrike(クラウドストライク)日本法人はパートナーとの協業を軸にした成長戦略を描いている。特にMSSP(マネージドセキュリティーサービスプロバイダー)との連携を重点施策として掲げ、パートナーエコシステムを拡大する構えだ。尾羽沢功社長は「国内ビジネスは絶好調と言える状況」と話し、中堅・中小企業や地方企業への攻勢をさらに強めたい考えだ。
(大畑直悠)
米CrowdStrike
ジョン・フォックス バイスプレジデント
事業が好調に推移している要因は、セキュリティー統合基盤「Falcon Platform」によって、複数のモジュールを単一のコンソールから利用できるプラットフォームとしての販売が寄与していることだという。米クラウドストライクのジョン・フォックス・日本・アジア太平洋地域のチャネルおよびアライアンス担当バイスプレジデントは「顧客のトレンドは依然としてセキュリティーツールがバラバラな状態の解消であり、統合されたプラットフォームが望まれている」と話す。限られたリソースで巧妙化する攻撃やAIの安全な活用に対応するために、シングルプラットフォームによって運用を効率化したいとするニーズは強いとする。
好調なモジュールとしては、次世代SIEM(Security Information and Event Management)やアイデンティティーセキュリティーを挙げる。また、特に中堅・中小企業では人手不足によりセキュリティー対策にまで手が回らない状況が生まれているとし、MDR(Managed Detection and Response)サービスが伸長している。
今後の販売戦略では複数のモジュールの導入と定着を後押しする。Falcon Platform上のモジュールを必要に応じて選択しながら利用できるライセンスモデル「Falcon Flex」によるビジネスの拡大も推進し、顧客が33あるモジュールを柔軟に活用しながら最適なセキュリティー対策を構築できるように支援する。
パートナー戦略に関しては、強固な販売網が構築されつつあることから、既存パートナーとの関係強化を重視する方針だ。AIに関するセキュリティー対策のトレーニングの提供に力を入れ、AI DR(AI Detection and Response)製品の拡販を狙う。
米CrowdStrike 日本法人
尾羽沢 功 社長
中堅・中小企業向けにはMSSPパートナーの開拓を進める構えで、尾羽沢社長は「多くのパートナーは単純なリセールだけではなく、独自の付加価値を付けたビジネスモデルを展開したいと考えており、MSSPモデルはこれに合致している」と強調する。
地方への拡販も念頭に、中堅・中小企業向けの部隊を増強している。尾羽沢社長は「地方のパートナーは当社の商材だけを売っているわけではないし、必ずしも当社に詳しくはない。専任の社員がパートナーと一緒になって地方顧客への提案を勝ちに導くパターンをつくり、カバレッジを広げたい」と意気込む。
ハイパースケーラーが用意するマーケットプレイス経由での販売拡大にも期待する。同社の国内パートナーに関してもマーケットプレイス経由で販売する体制が整ってきているとする。