両備システムズは8月25日、記者説明会を開き、中期経営計画(2024~26年)の最終年度にあたる26年度の売上高が476億円になる見通しを示した。同社は30年までに売上高500億円を目指す長期ビジョンを掲げており、29年度の目標としていた475億円を大幅な前倒しで達成する見込みだ。次期中計ではサプライチェーン管理(SCM)のオファリングの展開により収益力を強化する方針だ。
同社は26年7月に物流自動化システムを提供するAPTをグループ傘下に収めた。これを機に、SCMビジネスの展開に乗り出す。今後は両備システムズが持つ製造や流通、アパレル業界向けの基幹システム、倉庫管理システム、トラックの入出庫管理システムと、APTが持つ倉庫業の自動化や物流設備制御技術などを組み合わせた価値提供を推進する。さらに、グループ企業が担う倉庫建設や不動産、倉庫運営、輸配送、設備製作・保守などの事業と組み合わせて顧客のサプライチェーン全体の支援を強化する。30年までにSCM事業で売上高100億円を目指す構えだ。
小野田吉孝 代表取締役
小野田吉孝・代表取締役は「グループが持つアセットを使いながら、単に一つのパッケージを提供するだけのビジネスモデルから変革する。顧客のビジネスに伴走するオファリングの提供にかじを切る」と意気込む。
26年度の業績の好調は、自治体システム標準化への対応がけん引している。一方で26年にピークを迎えることから、公共分野では子どもの見守りを支援する「こどもの杜」や窓口業務を効率化する「R-STAGE 窓口DXサービス」、固定資産税課税支援システム「マルコポーロ」のほか、AIエージェントを利用した自治体DXに注力することでビジネスを拡大する。今後の需要拡大を見据え、データセンター事業や「SCS評価制度対応アセスメントサービス」を中心としたセキュリティービジネスの拡大にも期待を示した。
(大畑直悠)