1月15日、世界最大のSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)であるフェイスブックを題材にした映画『ソーシャルネットワーク』が公開された。2004年2月、ハーバード大学の学生マーク・ザッカーバーグ(当時19歳)は、親友のエドゥアルド・サヴェリンとともにハーバード大学の学生のためのSNSを立ち上げる。天才的なプログラマであるザッカーバーグが作成したSNSの評判は素晴らしく、すぐに近隣の名門大学を皮切りに全米の大学へと広がっていく。そして、1996年に大学生以外に開放されるやいなや、一気に世界最大のSNSサイトへと成長を遂げる。映画は、このフェイスブック創業の物語を、二つの訴訟(なんとその一つは親友でフェイスブックのCFOであったサヴェリンが原告である)を軸に描いている。

 この映画の原作といわれているベン・メズリック著の『facebook 世界最大のSNSでビル・ゲイツに迫る男』は2010年4月に出版されているのだが、ザッカーバーグは著者のインタビューを拒否しており、サヴェリンら関係者の視点から描かれている。映画は、この書籍をベースにしてさらに脚色されており、事実をもとにしたフィクションという形になっている。

 ちなみに、映画公開の二日前、1月13日にはデビッド・カークパトリックが書いた『フェイスブック 若き天才の野望』が日経BP社から出版されているが、この本はザッカーバーグ本人やフェイスブック関係者へのインタビューをもとに書かれており、こちらのほうがより真実に近いと思われる。

 さて、映画の公開に伴ってマスコミにも取り上げられることが多くなったフェイスブックだが、日本のユーザー数はそれほど多くない。マスメディアは全世界のユーザー数を5億人以上と報道しているが、2010年の年末、あるいは2011年の年初に6億人を超えたといわれている。日本語版の公開は、2008年5月なのだが、日本におけるユーザー数は200万人に満たず、全世界の0.3%にすぎない。

 フェイスブックの最大の特徴は、実名主義にあるのだが、ネット上での匿名を好む日本人がこの実名主義を敬遠し、フェイスブックの普及を阻害しているというのが通説になっている。しかし、一方ではネットの匿名性にうんざりしているネット利用者も少なくないように思う。さて、フェイスブックは日本でブレイクするのだろうか。