中国でヒット商材となった日立製作所の統合システム運用管理「JP1」の約8割は、中国地場のビジネスパートナー経由での販売が占める。販売パートナーが「JP1」の一番の強みである運用の自動化分野に本格的に興味を抱き始めて、日立(中国)信息系統の山田貢・軟件事業部副事業部長が「販売に弾みがついた」というように、販売チャネルの開拓が「JP1」拡販に大きな役割を果たした。
グローバルとローカルは表裏一体
日立(中国)信息系統の藤井徹也・軟件事業部技術総監は「日本国内ではビジネスのグローバル化が叫ばれているが、現地に足を踏み入れた瞬間から、いかにローカル化するかで勝負が決まる」として、グローバル化とローカル化は表裏一体だと捉える。「JP1」の販売では、どうすれば地場の販売パートナーが興味をもってくれて、販売に結びつけてくれるのかを模索し続けてきた。
ローカル化の成功のポイントについて藤井技術総監は「その市場において製品の特徴をしっかり訴求できるマーケティングや見せ方を身につけること。もう一つはコツコツやること」を挙げる。一朝一夕には、パートナーや顧客との関係を深めることはできない。ローカル化とは、地に足をつけて地場のニーズを取り込むことだと言い切る。(安藤章司)

日立(中国)信息系統の藤井徹也技術総監(左)と、山田貢副事業部長