企業内ITコーディネータ(ITC)の私は、取締役とICT利活用推進営業部長を務めている自社内に、ITC資格の保有者を増やすだけでなく、独立系ITCと協力して新しい組織を立ち上げることで、中小企業のIT活用を支援しようとしている。
私が勤務しているソフトハウスは、技術者が約50人と中小規模だが、そのうちの9人がITCの資格を取得している。中小企業の顧客を開拓するために、これまでのシステムありきの提案ではなく、経営的な視点で課題解決やビジネス競争力強化を支援できるようにして、中小企業から信頼される関係を構築しようとしているのだ。
さらに私は、自社内にITCを増やすだけでなく、経験の豊富な独立系ITCと連携して、中小企業が気軽に経営やIT活用に関する悩みを相談できる窓口となる組織を創設することを考えた。企業内/独立系双方のITCが営業、技術、業務などを補完しながら、中小企業を支援できる企業の枠を超えた任意団体を創設し、一緒に活動することで、中小企業が相談しにくいという壁を取り除こうというわけだ。そこでは、中小企業が共通して抱えている課題に関するセミナーなどを開催して、案件につなげるきっかけをつくろうとしている。組織は今年12月中に創設する予定だが、すでにセミナーを十数回開催している。現場には複数の企業内/独立系ITCがいるので、中小企業の参加者からは、「相談できる相手が身近にできてよかった」と好評を得ている。
また、私が勤めている会社は、研修認定組織と連携して、ITCの資格取得を志願する人を対象としたケース研修も行っている。新たに資格を取得したITCには、今回新設する組織に参加してもらい、中小企業を支援する実践の場としてキャリアアップにつなげたい。企業内/独立系といったITCの垣根を越えて、お互いが組織のメンバーとして協力して強みを発揮していけば、中小企業への支援もこれまで以上に行いやすくなるはずだ。中小企業からすれば、身近に相談できる人がたくさんいたほうが心強いと思う。(談)(真鍋武)