独立系のITコーディネータ(ITC)は、チームを組んで中小企業を支援するやり方を取るのが効果的だと考えている。というのも、一匹狼では、知識やノウハウの面でどうしても限界があるからだ。
例として、ITトレンドを中小企業の支援にどう反映させるのかということを考えてみよう。最近、従業員が私的に利用しているスマートフォンやタブレット端末などを業務にも活用したいという中小企業が出てきている。しかし、法的な問題やセキュリティの課題があって、ITCが一人で支援するのでは知識やノウハウが足りず、活用法の提案が限られてしまう。
その点、チームを組んでいれば、得られる情報は人数分だけ増える。例えば、私が所属しているITコーディネータ多摩協議会では、およそ1年前に「タブレット活用研究会」を立ちあげた。そこでは、参加メンバーが情報を共有するだけでなく、実践的な視点をもって、中小企業のIT活用の現状を評価したり、提案法や改善策を研究したりしている。最近は、首都圏南西地域産業活性化フォーラム(南西フォーラム)の「業務系アプリ研究会」と連携するなど、チームの枠を広げている。
さらに、ITCのチームがビジネス目線で活動していけば、情報共有のほかにもメリットを享受できる。チームとして動けば、中小企業からの信頼を得やすくなって、安心して仕事を任せてもらえる。中小企業からすれば、相談できるITCの数は多いに越したことはないからだ。ITCにとっても、多忙でサポートに対応できないときに、別のメンバーに助けを求めることができる。
また、ITCの働き方も変わるかもしれない。よく指摘されることだが、ITCはあまり営業が得意ではない。独立系ITCのなかには、お客様と直接やりとりをせずに、システム構築などのバックヤードの部分だけを支援したいと考える人もいるくらいだ。ITCがビジネスチームを組んで、分業の体制を整えれば、こうした働き方を実践できると期待している。(談)(真鍋武)