プロシップの固定資産管理システムが、海外ヒット商材への道を着実に歩んでいる。2014年2月までに東アジアとASEANの主要国・地域に自社主力商材の固定資産管理システム「ProPlus」シリーズを矢継ぎ早に対応させた。同社の海外ビジネス営業本部長を担当し、自らも中国・上海法人の総経理を務める山口法弘取締役は、「日系企業ユーザーからの確かな引き合いと受注見込みに基づいて海外展開を行っている」と、自信のほどを語る。
IFRSと工場新増設、人件費高騰

プロシップ
山口法弘
取締役 その内訳として、(1)IFRS(国際財務報告基準)への対応のタイミングでの固定資産管理システムの刷新需要が強まっている(2)製造業の海外工場の新増設によって管理対象となる固定資産が増えている(3)中国・ASEANをはじめとするアジア新興国の人件費が高騰し、システム導入による省力化を進めるケースが増えている──という主に3要因を挙げる。
(1)は企業ガバナンスの強化の動きと連動しており、(2)の製造業の海外固定資産の増加とともに、「日系製造業ユーザーの多くは、より一段と高いレベルの管理へ移行しようとしている」(山口取締役)と、海外事業の拡大とともに、固定資産管理分野へのIT投資を増やす傾向が顕在化。さらに、(3)の人件費の高騰は、これまで人海戦術で実施していた固定資産管理をシステム化する動機づけになっているのだ。(安藤章司)