ウェアラブル端末の活用がいち早く始まったのは、「ヘルスケア」や「スポーツ」の分野である。心拍や脈拍などの数値をセンサで読み取り、スマートフォンなどで記録・分析して、体の状態を可視化する。スポーツではアスリート層から活用が始まって、今では一般のスポーツ愛好者まで、広く活用されている。医療では薬事法などによる規制が厳しいので、今すぐの普及は難しいが、「早い段階で活用が進む有望領域」だと、ウェアラブル端末に詳しいニューロスカイジャパン（ニューロスカイ）の伊藤菊男CEOは語る。

　ニューロスカイは、脳波や心電、心拍、筋電などの生体信号を読み取るセンサを開発しているメーカーで、とくにウェアラブルタイプの脳波測定では世界トップのシェアを誇る。通常、超微弱の脳波を測定するには多数の電極を頭部に取りつけるが、ニューロスカイでは耳とひたいの2か所だけ（写真参照）。次号では、このセンサの具体的なビジネス用途をレポートする。（安藤章司）