旅の蜃気楼

一番近い隣国

2004/07/05 15:38

週刊BCN 2004年07月05日vol.1046掲載

▼IT先進国の韓国は、最近になってドラマ、映画先進国にもなった。「冬のソナタ」、「シルミド」、「ブラザーフッド」と、矢継ぎ早にヒット作品を世に送っている。韓国の友人の勧めで、「シルミド」を池袋の映画館で観た。1971年8月23日に発生した「シルミド事件」の実話だ。その事実は30年間、韓国内で隠され続けていた。重い内容だ。38度線で対峙している板門店の風景を思い出す。暗い館内では、すすり泣きが聞こえた。ソウルで観ていたら、もっと切ない思いであったろう。

▼一番近い隣国なのに、ほんとに知らないことがたくさんある。歴史もそうだが、どうもITに関しても、知らなさ過ぎのようだ。時事通信社から、ネット先進国・韓国に学ぶ、『電子政府・実現へのシナリオ』という本が送られてきた。著者は廉宗淳さん。1962年、韓国に生まれ、日本に来て14年経つ。システム会社を日本で設立。佐賀市の電子自治体構築や、聖路加国際病院のITコンサルタントをして、評価を得る。廉さんはいう。「これまでお世話になった日本に恩返しをしたい。もっと韓国のIT利用実態を学んで、電子政府の構築に取り組んで欲しい」。熱い情熱が伝わってくる。(本郷発・笠間 直)
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